用途に合ったゴム砥石の選び方

ここでは、作業内容や仕上がり目安など、用途に合ったゴム砥石の選び方を解説します。

作業内容によっては、ゴム砥石には不向きなものもあります。
推奨工具も合わせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

ゴム砥石が得意とする作業

ゴム砥石が得意とするのは、「中研磨、中仕上げ」と言われる、少しだけ削り、面を整える作業や、最終仕上げ一歩手前まで磨く作業となります。
形を大きく変えずに磨きたい、ある程度まで仕上げたい作業では、一気に削らないゴム砥石は大変有効です。”

1㎜以下の荒れやがたつきを均し、ある程度まで磨くのが主な用途になります。

ゴム砥石に向かない作業

ゴム砥石は手に刺さる様な大きく鋭いバリの除去、大きく削り形を変える作業など、火花を散らしながら激しく削る作業は苦手です。
その様な作業では、粗い番手のゴム砥石より、ビトリファイド砥石、レジノイド砥石といった石のように硬い砥石や、ドリル・バー・カッターといった工具の方が早く楽に作業が可能です。

また、顔が映り込む様な鏡面仕上げも難しく、細かい番手のゴム砥石でも、曇りガラス程度が目安となります。
鏡面仕上げが求められる場合、ゴム砥石で加工した後に、液体研磨剤やバフなどをご使用下さい。

作業にあわせたゴム砥石の選び方

使用目的と仕上がり目安により、選ぶゴム砥石も変わってきます。
以下の表を参考に、作業内容にあったものを選択しましょう。

砥石選択の目安（鉄材、アルミ材等の一般的な金属の場合）

スクロールできます→

目的	研削・荒加工 2～3㎜以上を削り取る 加工物の形を変えたい	粗研磨 1～2㎜程度を削りたい 加工物の形を整えたい	中研磨 1㎜以下の段差やバリ、 荒れている部分を取り除きたい 粗研磨でついた傷を取りたい	中仕上げ 中研磨で取り切れない磨き傷、小傷の除去	仕上げ 仕上がりの美しさを求める 鏡面仕上げ
仕上がり	表面に傷、加工痕が残る	ある程度深い傷 爪がひっかかる程度の荒れ、段差が残る深い傷	深い傷や荒れは除去されるが、小傷、磨き傷が見える	滑らかな表面、曇りガラス程度の光沢	滑る感覚、鏡面
推奨工具	超硬カッター スチールカッター ドリル・バイト・チップなど	ビトリファイド砥石 レジノイド砥石 サンドペーパー	ゴム砥石　#80～#220 サンドペーパー ワイヤーブラシ	ゴム砥石　#320～#1000 不織布研磨材 ナイロンブラシ	フェルトバフ、液体研磨材等 #1500～#10000以上

ゴム砥石を選ぶポイント

砥石の種類や番手を作業に合わせて適切に変更し、効率的で確実な作業を行いましょう。
粗い砥石だけでは綺麗な仕上がりにはなりませんし、細かいゴム砥石だけで削り込むのは作業時間がかかってしまいます。
また、ゴム砥石を定期的に変更することで、砥石の劣化による不良品や作業効率の低下を防ぐことができます。

素材によってもゴム砥石の番手が異なります。
硬い素材を加工する場合は強い力で加工するため、より粗い番手が必要になります。
しかし、粗い番手でも仕上がりが細かくなる傾向があるため注意が必要です。
柔らかい素材を加工する場合は、ゴム砥石がより強く作用するため、仕上げるにはより細かい番手が必要です。
適切な砥石を使い分けることで、効率的な作業が可能となります。

ダイテックジャパンおすすめ用途別ゴム砥石

ダイテックジャパンの製品ラインアップから、用途別のおすすめゴム砥石を紹介します。

ゴム砥石の選び方について、用途別に解説しました。
ゴム砥石に関するご質問・ご相談はダイテックジャパンまでお気軽にお問合わせください。

ゴム砥石とは？

• 軸付きゴム砥石の使い方 準備編【使用する機器・取付方法】
• 軸付きゴム砥石の使い方 実践編
• ゴム砥石の種類
• 用途に合ったゴム砥石の選び方
• ゴム砥石の製造
• 技術情報・トラブルシューティング